本記事では、大手製造メーカーでソフトウェアアーキテクト、ソフトウェア開発を経験する筆者が、自身の経験や、周囲のエンジニアの話を交えながらエンジニアに必要な英語力について記載しています。
結論
  本記事を読んでいただくにあたり、最初に結論を述べますとTOEICであれ、スピーキング能力であれ英語力はあった方が良いです。
  
  凄く当たり前のことを書いていますが以降に、その理由を経験談を踏まえて記載します。
リーディング
エンジニアが仕事をするにあたり、英語のドキュメントに触れる機会がたくさん存在します。
英語の仕様書を読む
  Android API referenceのようなライブラリ・フレームワークのAPI仕様書や、Stackoverflowに代表されるQAサイトなど、英語で書かれた情報に触れない日の方が少ないくらいです。
  
  下記のアンケート結果をご覧ください。
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| 出典: 一部上場企業1000人に聞いた「仕事で英語」の理想と現実(リクナビNEXT) | 
  こちらは、仕事における英語の使用に関するアンケートです。
  アンケート時期は2012年と少し古いですが、ここから10年経ち、グローバル化の傾向が鈍化するとは考えにくいので、さらに英語の使用割合は増加していると考えられます。
  
  もちろん、日本語化されたAPI仕様書なども存在しますが、日本謹製のソフトウェア以外はほとんど英語のドキュメントから作成されます。エンジニア経験が長い人であれば経験があるかもしれませんが、日本語ドキュメントのみ更新されていないケースすら存在します。
英語の仕様書を読まないと困ること
  よくあるパターンが、Google検索結果の一番上に表示される英語の公式ドキュメントを飛ばして、少し古い日本語の情報を参考にして開発を進めエラーに"はまる"パターンです。
  観念して英語の公式ドキュメントを確認すると、エラーの解決方法がそのまま記載されていたりします。
  
  ソフトウェア提供元が公式に提供している日本語のドキュメントですら更新されていないケースがあるほどです。有志が記載してくれた日本語の情報が追いついていないのも無理はありません。
英語の論文を読む
  研究・開発業務に従事することになればさらに英語漬けになります。最新論文などはPDF化された長文の技術英語の宝庫です。
  PDFの厄介なところは、英文をコピペしてGoogle翻訳に入れると文章の途中で改行が入ってしまったりします。
この改行を一つ一つ修正していては、あまりに非効率ですね。
リーディングの大切さ
  ここまででも十分に感じていただけるかと思いますが、
翻訳を使わず英語の一次情報が読めることは業務の効率化に大きな影響を及ぼします。
エンジニアとしては最新の技術情報を楽に入手できるためにも、
リーディングができるに越したことはないということです。
スピーキング
  正直、リーディングは効率の差はあれどGoogle翻訳などがあるので、英語を避けながらでも時間をかければなんとかなります。
  
  しかしながらスピーキングはごまかしが効きません。
  
  筆者自身、英語をきちんと勉強しようと覚悟したきっかけはスピーキングでした。
海外支社との会議
  筆者が過去に受け持った業務に、アメリカ支社と連携したシステム開発がありました。担当者はもちろんアメリカ人です。当然会議や電話でのコミュニケーションに英語が求められるようになりました。
  
  幸い、日本企業の海外支社に所属するアメリカ人であったこともあり、ゆっくり喋ってくれるおかげで何とか聞き取ることはできました。
  
  問題は、スピーキングです。どうにもこうにも言葉が出ません。
  あらかじめ想定される質問などに対応する原稿は用意するのですが、想定外の質問が来た途端に毎回パニックになったのを覚えています。
海外支社との電話
  最も苦労した業務が1対1の電話対応です。会議中は、英語が堪能な方に会議に参加してもらい途中助けてもらうと言ったことも可能でした。
  
  しかし、突然かかってきた電話ではそれすらもかないません。完全に自分一人でコミュニケーションを取ることが求められます。
  新卒入社から間もない私はこのような電話が終わったときには、いつもぐったりしていました。
  もし本記事を読まれている中で、海外支社や、海外の取引先をお持ちの企業のお勤めの場合、いずれ同じような場面に遭遇することと思います。
スピーキングの大切さ
  リーディングと違い、スピーキングやリーディングのような英語によるコミュニケーションはリアルタイム性が求められます。
  
  何よりうまく話せないことによって自分のITスキルが正当に評価されないもどかしさや、発言を待ってくれている相手に申し訳なさを感じたり歯がゆい経験をします。
それでも英語は必要なのか?
  中には英語は絶対使いたくないという方もいらっしゃるかと思います。
  筆者の職場にも少なからずそういった方はいらっしゃいます。日本企業の場合英語ができないからと即解雇といったことはほぼないと思います。
  
  つまり、英語を避け続けてもなんとかなるのも、また事実です。
  
  しかしながら、下記のグラフをご覧ください。
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| 出典: IT関連産業の給与等に関する実態調査結果 | 
  こちらは、経済産業省が発行した「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」の中で発表された"IT人材の給与決定には何が重視されているか"のアンケート結果です。
  
  ITスキルはもちろんのこと、コミュニケーション能力も非常に重要であることが分かります。
  グローバル化が進む昨今、海外の人々と円滑にコミュニケーションできる能力が重要になることは言うまでもありません。
  
  読者の皆様の職場においても、上級責任者になるにつれ、英語のコミュニケーションが堪能な方が多くなってはいませんでしょうか?
  事実、年収と英語力に相関があると掲載しているサイトもあるほどです。
| 出典: やっぱり英語ができる人は、年収が高い?(IT media) | 
つまり、英語ができる方が良いということもまた事実だと言えます。
英語力を鍛えるために
  筆者自身は、年収との相関云々よりも、直接的に業務で不便を経験したことから、オンライン英会話に入会し英語に慣れることから始めました。
  
  TOEICの勉強から始めるという選択肢もありましたが、何より業務上英語でコミュニケーション取る必要があったため、英会話に注力しました。
  
  結果、短期間で飛躍的に語彙力・表現力が向上!!といったことはありませんでしたが、自分の持っている語彙力を使って言い換えながら伝える能力が身に付いたと感じています。
  
  そして何より英語を話す機会を得ることによって英語を話すことに慣れることができました。
  慣れは非常に重要だと痛感しています。慣れると焦って思考が止まるといったことが減り、それだけでも英語で言葉が出るようになります。
  
  
  こういった経験からオンライン英会話は英語を話す機会を作り出す良いツールだと思います。家から出る必要なくオンサイトの英会話より安く済むことが多いです。
  特に新卒として間もない時期に月々の月謝は地味に響いてきます。
  
こちらのオンライン英会話、みんなの英会話では最安のコースで月額980円から始めることができます。
 
  当時私が利用していたオンライン英会話は月16回コースで7000円以上かかっていましたが、こちらでは月20回コースで月額2980円(税抜)です。
  
  コストパフォーマンスに優れ、とりあえず初めてみるにはお勧めです。
  
  また、当時私が入会していたオンライン英会話では、外国人講師の方のみでした。ある程度英会話に慣れてきた際には問題になりませんでしたが、始めた当初は会話のスピードが速すぎて、また、若干不愛想で面食らったのを記憶しています。
  
  その点こちらのみんなの英会話では日本人講師、外国人講師どちらも選択できるため実力に応じた選択の幅がある点がメリットかと思います。
 
まとめ
  本記事では、エンジニアの英語について筆者の実体験を交えて記載させて頂きました。
  
  転職などを視野に入れている方は、TOEICのスコアが必要になる場合もあるかと思います。
  英会話の勉強はTOEICのスコア向上にも役立ちます。筆者の経験ではリスニングのスコアが30点ほど向上しました。
  
  TOEICにせよ、英会話にせよ避けて通れないのであれば英語は若いうちに勉強した方が良いということは明言できます。
  
  自身の会社での評価や、将来の選択肢の拡大に繋がるのはもちろんのことですが、年齢を重ねるにつれ仕事の負荷は上がり、プライベートでは結婚、育児などで圧倒的に自分の時間が取れなくなっていきます。
  
  是非、若いうちから少しずつ積み重ねていき英語がご自身のITスキルの壁にならないことを願っています。

 
 
 
 
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